日蓮宗 実勝寺

葬儀について

■ お葬式について

葬儀は一生懸命に今生を生き切った故人さまが現世での罪を清め、旅立ちの身支度を整え、来世に導かれるため仏さまのもとへとお送りする大切な儀式です。

最近では、「お金がかかるから葬儀はやらなくていい。」という話も耳に入るようになりましたが、大切なご家族の最期を尊厳ある儀式で送り出してあげたいと感じることは、古来より続いてきた人類の大切な感性だと思います。正直なところを申し上げますと、全くお金のかからない葬儀は難しいのですが、ただ故人さまの最期をそれだけで判断することはあまりにも悲しいと感じるのも正直なところであります。

葬儀についてのご費用や段取りなどご不明点ばかりだと思います。当山では信頼ある葬儀会社のご紹介もしていますので安心してご相談ください。

■ 法号(戒名)について

宗派によって「戒名」や「法名」と言われますが、日蓮宗では「法号」と言います。「法号」は葬儀の際に、仏教の戒律を守ることを約束し、お釈迦さまのお弟子として、肉体を滅して仏さまの住まう真理の世界へと導かれるために付けられる名前です。

一生懸命にお題目を唱えられ、日蓮宗の信仰に励まれた方には宗祖日蓮聖人のお弟子としての「日号」も付けさせていただいております。生前の信仰の度合いによって人柄や性格、趣味や仕事といったことから相応しい法号をお寺から授与致します。法号は信仰の度合いを表すものですから、高低という概念はありません。良いも悪いもないのです。

ですから、高い金額を払って一般的に言われる「良い法号」を付けることはしておりません。今世で積み上げた地位も名誉も財産もすべて捨て、人として残った本質が「法号」に表されるのです。※当山では信仰熱心に生前当山へ貢献していただいた方には法号料はいただいておりません。

葬儀が終わってからの初七日~四十九日までの満中陰忌、一周忌や三回忌といった節目で故人さまの成仏を願い、法要を執り行います。(*法要とは僧侶を招き読経してもらうことです。)

 

■ 法事について

法事会場はご自宅や当山の他に、法事が行えるホテルや料理屋さんで行うこともあります。

葬儀、法事など故人さまを弔うことを仏教の言葉で「追善供養」と言います。「追善」の意味は「善きことを追う」ということです。目には見えなくなってしまった故人さまに対しても、私たちは「善きこと」を捧げることができます。

さて、「善きこと」とはどんなことでしょう?それは故人さまに対して、今ここにいる自分の「いのち」の繋がりに心から感謝の意を表すことです。その表現として、お寺の本堂や仏壇にお菓子や果物、お花をお供えし、僧侶を招いて共に手を合わせ、お経を読み法要を営むのです。そのような心持ちを持った「追善供養」を心がけたいものですね。

イメージを膨らませてみましょう。心から感謝を持って供養を行えば、やがて自分の心に感謝の花が咲きます。では、はじめからやっても意味がない、無駄だと思う方の心にはどんな花が咲くでしょう?妙法蓮華経は心に「蓮華」の花を咲かせます。

故人への供養を通して、自分自身の心にも、泥の中でこそ美しく咲く「蓮華」の花を咲かせたいものですね。